~妻で母で私らしく~女将の日記

日常

2007年4月19日
完成までの道のり

「椿駅にエレベーターをつける!」

宿泊客の田中さん(83歳)の突然の言葉。

はじめは、驚きのあまり声もでなかった。

けれど、この「驚きの一言」を皮切りに 田中さんが40年間、温めてきた「椿温泉発展」への想いに触れることになった。

※田中さんの物語で詳しく掲載しています。

足湯場

結局、エレベーターはメンテナンスが大変などの理由で建設には至らなかった。 「椿温泉の発展」を願っていただいた寄付金。 田中さんの気持ちをどう形にしていくかを検討・・・ 町役場からの提案で「足湯」が建設されることになった。

※足湯で取材を受ける田中さん

※足湯で取材を受ける田中さん

※石碑前。式典においで下さった娘さんご夫婦

石碑前

40年の想いが形となった日・・・・ 田中さんの顔は安堵と喜びで満ちていた。 そしてそれを見守る大野さんご夫婦にも笑顔が・・・・。

椿温泉は古くからの湯治場である。

昭和20年頃、椿温泉の湯治で神経痛が治った方がお礼にと建立した「薬師堂」。

以来、長きにわたり この地を訪れる湯治客を、守護して下さっている。

お薬師様

「お薬師様」。 地元の大切な宝物だ。 数年前の台風で薬師堂が半壊した。 再建を切に願い積み立てをしているものの かなりの時間がかかることから私たち 地元住民は心を痛めていた。

湯治を一番身近に感じ、椿の発展を願ってくれる田中さんなら。

お寺の仕事を兼務している父と寺総代長の榎本さんが 相談したところ、薬師堂の再建にご協力いただけた。

真新しい足湯のそばに立派な薬師堂が再建され お薬師さまは安置された。 今日、小雨の降るなか父と母とで訪れた。 なんだかお薬師さまが笑っているように見えた。 きっとお喜びなのだろう。 これからも、椿温泉とこの地を訪れるお客さまをお守り下さいますよう・・・・・・。 そう手をあわせお祈りした。

薬師堂 落慶法要の様子

※薬師堂 落慶法要の様子
2007年4月18日
足湯&薬師堂 完成を写真で

○ 地鎮祭 ○平成18年12月

地鎮祭の日程をまったく知らなかった田中さんから

その日に偶然、予約をいただきびっくり!

地鎮祭にも参加いただいた。

○ 足湯まもなく ○      

~桜の咲くころにできれば~

田中さんが言ってたなぁ。そう思いながら撮った一枚

足湯場

○足湯完成のイベント○

平成19年4月15日

地元の特産物の販売などで賑わう!

地元特産物

地元特産物

○ 落慶法要 ○

落慶法要 

○ 祝賀会 ○ 

しらさぎ宴会場にて48名出席 田中さんを囲み、地域の人たちと祝賀会が開かれた。

緊張と疲れが隠せず司会をする父を、

心配しつつも田中さんの笑顔に涙がこみあげてきた。

祝賀会

祝賀会

祝賀会

祝賀会

2007年4月17日
足湯がオープン!第1号のお客様♪

足湯のお客様

チャックアウトのお客様のお見送りをしてから、 足湯完成イベント会場へダッシュ~!!

たくさんの賑わいに、嬉しさがこみ上げてくる。

 

ふと、見ると・・・・・昨日お泊りいただいた 雪本さんがいる。

~ふわり柔らかな春風のよう~ そんなやさしい空気感を持つ素敵なお二人。

昨日、お会いした時に受けた印象そのままに仲良く足を浸している。

記念すべき日にお越しいただきありがとうございます。 また、いつか二人でおいで下さいね(*^^*)

2007年4月11日
40年の想い形に。足湯&薬師堂が完成!

 椿温泉に足湯が完成!

(4月15日オープンしました)

当宿から徒歩3分です♪(*^^*) 足湯にお越しいただけたなら、 知っていて欲しいお話があります。

 ~椿温泉の発展を心から願う田中さんの物語~

「足湯」 「薬師堂」 が完成したのは、40年も前の出来事がきっかけだ。

湯治のお客様

 それは、ひとりの男性がこの地を訪れた事からはじまる・・・・・。

田中幹二さん。
40年前、働き盛りの頃。病気になり友人の紹介で椿温泉で湯治をはじめる。

食べられなかった食事が少しずつのどを通るようになる。
激減していた体重が半年で10Kg戻った。
再び、第一線で働く事が可能になった。

その時の感謝の想いは何十年の時が流れても決して
消える事はなかったという。

「椿温泉の発展のために何かしたい」 田中さんの心の中で、まさに温泉のように決してさめることのなかった 「お湯への感謝」。

 

その想いが長い年月を経て田中さんの寄付金から 「足湯」「薬師堂」という形となって完成したのだ。

 

小さな田舎の温泉町を一途に愛してくれた田中さんの熱い想い。 たくさんの人たちの地元を愛する気持ち。

 

それがひとつの形としてここに完成したという事・・・・。 温かな湯に、足を浸ける時、こんなお話が背景にあったことを 思い出してもらればと思う・・・。

 

娘の通う保育園でも、子供たちが足湯完成にはしゃいでいる。 地域の人たちも、喜んでいる。 みんなの笑顔はまぎれもなく、田中さんが運んでくれた 椿温泉へのプレゼントだ。

一人のお客様と地域を結んだ、「感謝の心」と「椿を思う心」 建物だけではなく、ゆるぎない大切なものをいただいた。

 

地域にあふれる笑顔をみて改めて感じた。 ありがとうございます。 本当に・・・・。大切な贈り物をありがとう・・・・。

椿温泉湯治

2007年4月10日
いよいよ足湯完成へ!!

いよいよ足湯完成へ。
今日は、最終の会議がしらさぎで行われた。

町役場の人や父も含め地域の役員の方々などで最終の
打ち合わせがされた。

最初から携わってきた父の顔にも安堵の色が見える。
他の方々もそうだ。
お天気が心配だけど
当日の式典・イベントには、寄付金をいただいた田中さん
や娘さんご夫婦も参加される。

娘さんご夫婦にはお会いした事がなかったので
前日からお泊りいただけるのがとても嬉しい。

早くお会いしてお礼を言いたい気持ちでいっぱい。

そして、完成を誰よりも田中さんに見ていただきたい。